道の源流(天道の由来・沿革)

道統は五千年の歴史

道教の教祖である老子は、「大道無形にして天地を生育す」とおっしゃいました。これは天地の源は道であることを表します。

いまだ天地がないときから、すでにこの道はありました。天道の歴史、道統の始めに、中国の伝説の帝王である伏羲ふ くぎ氏は、天を仰ぎ地に伏してあらゆるものを観察し、初めて天地が生まれた理を究め、先天の八卦を 描いて天地想像の奥深い理を表されました。これが大道降世の始まりとなります。

そして神農しんのう を経て、黄帝こ うてい氏のときに広成子の指点を受け、これが大道が現れ確立された始めとなります。

以後、少昊しょうこう顓頊せ んぎょく帝嚳ていこく堯 帝ぎょうてい舜帝しゅんてい禹 帝うてい湯帝とうてい文 王ぶんおう武王ぶおう周 公しゅうこうと道統は継承され、心法は一人から一人に授けられ、一貫して 伝えられてきました。

周朝の始めに、老子ろうしが世に降って天道の宗となる教えをあ らわしました。東に孔子こうしを渡し、孔子はまた曾 子そうしに伝え、以後、天命は転々として一人から一人に伝えられ、ある時 は隠れ、ある時は顕れ、宋朝に継がれていきました。

宋朝になって劉希夷りゅうきいが出て、濂渓れ んけい周惇頥しゅうとんい洛 陽らくよう程顥ていこう程 頥ていい関中かんちゅう張 載ちょうさい閩中びんちゅう朱 熹しゅきのような方々があいついで現れて、儒教が盛んになっていきました が、天運に合わなかったため道統を継承できず、道は孟子もうし以 前にすでに西域(インド)に移り、仏教に引き継がれていきました。

インドでは釈迦から迦葉かしゃーぱに継がれ、迦葉か しゃーぱ阿難あーなんだに 伝え、商那和修しょうなわしゅう優婆毱多う ばきくた提多迦だいたっか彌 遮迦みしゃか婆須蜜ばしゅみ つ仏陀難提ぶっだなんだい伏 駄蜜多ふくだみった脇尊者きょ うそんじゃ富那夜奢ふなやしゃ馬 鳴めみょう迦毘摩羅かぴまら龍 樹りゅうじゅ迦那提婆かなだ いば羅睺羅多らごらた僧 迦難提そきゃなんだい迦耶舎多か やしゃた鳩摩羅多くまらた闍 夜多しゃやた婆修盤頭ばすば んず摩拏羅まぬら鶴 勒那かくろくな師子しし婆 舎斯多ばしゃすた不如蜜多ふ にょみった般若多羅はんにゃたらと 伝わりました。

第28代菩提達磨ぼだいだるまに至ったところで、また天命を東 土(中国)に伝え、東土初代祖として神光しんこう慧 可えか)に授けられました。天命は神光から僧璨そ うさん道信どうしん弘 忍ぐにん慧能えのうに 伝わります。慧能祖から道統は火宅に転じ、天命は聖人の時代から庶民の時代へと移ります。慧能から白馬祖はくば そが運を受けて、羅祖らそ黄 祖こうそ呉祖ごそ何 祖かそ袁祖えんそ徐 楊祖じょようそ姚祖ようそ王 祖おうそ劉祖りゅうそ、 そして路祖ろそへと脈々とつながりました。

第17代祖路祖のときに時運に応じて普伝が開かれ、第18代弓長祖ゆみながそに いたり、天命を奉じて一万八百年の道統を受け、万教帰一ばんきょうきいつ普 渡収円ふどしゅうえんの聖事を務められることになりました。

そして今、徐錦泉明師じょきんせんめいし をはじめ志ある全ての人霊に第19代祖の天命と、 人盤統掌じんばんとうしょう )の大 命が託され、過去大元を救済し、次大元を拓く大聖業を行っています。これが天道発現時期からの沿革です。